自由が丘 商店街
自由が丘を歩くと、ここも他と同様にシャッターが降り、閉店を案内する店舗が目立つようになってきました。聞いているだけではなくて、こうして目の前にすると一段と厳しい状況を感じます。
9月に入ると徐々に増えるだろうと言われていた撤退を決める店。一区画で1,2店は営業を止めたようです。
駅前の自由が丘デパートでは路面のエリアで、数店ごとに閉店が見えてしまい、何とも残った店舗も複雑な心境でしょう。この物件はなかなか空きもなく、入るにもハードルがあったように思います。
貸す側もよく言われていますのは、店舗に対しては都からの援助もあったのですが、ビルの持ち主側にはそういった援助もなく、かなり厳しい状況になっているようです。投資で買った人達も同様のようで、オーナー達も返済があり、借り主がいなくなるとオーナーみずから返済することになります。稼働率がどれくらい無いと赤になるのか、ケースバイなのでしょうが、20%ほどいなくなると、厳しいように思われます。
緊急事態宣言は必要だったか、どうかと議論も行われ、再度の緊急事態宣言はそう簡単に出すことは無いでしょう。パンデミックの状況が本当に日本もパンデミックだったかはさておき、緊急事態宣言が経済に与えたインパクトはそれ相応の厳しいものになってしまっています。その証拠がこの閉店ラッシュ。
僕はいつもこの街を眺めては、オーバーストアだと感じていました。昔は年に2度ほどのイベントも、ここ数年は何度も行われ、武蔵小杉などの開発によって、東横線は激混みに、そして街の休日の混みようも一段と酷いものでした。この状況なので維持できていたわけで、ドーピングをずっと続けなければならなくなっているかのようです。
個人的には何か品も失っていったかのように思われますが、成長をしなければ、この社会の価値観ではやっていくことが出来なかったのでしょう。
ここにきて、新型コロナによる緊急事態宣言、価値観を大きく変更し、ビジネスも集客をベースにしたものから、価値を求めるものに変化していきそうです。そして、不況もきますから、生きてくことに必要なモノへとシフトしていく。
この先の話で、意見は2つに割れています。結局はまた元に戻るであろう派と、不可逆にもう元には戻らない派。僕は元に戻らないかと思っています。ウィルスによるパンデミックは今後も起こり続けると考えています。コロナに限った事ではなく、多剤耐性菌でも、シベリアから発生する太古のウィルスでも、もうキリなく発生するかもしれません。さらに、気候変動によって、災害も増える一方で、地域の価値観、土地の意味も変わりつつあります。
シャッターを見ながらこんな事を考えていました。